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第10章 天皇賞 春 〜究極のパフォーマンス〜


日付レース名場名 コース馬場人気(オッズ)着順騎手斤量タイム3F馬体重タイム差
06.04.30天皇賞 春(G1)京都 芝32001 (1.1)1武豊58.03.13.433.5438(-4)0.6

充実の4歳を向かえたディープインパクトは圧倒的実力差を見せて阪神大賞典を楽勝し、天皇賞へ駒を進めた。 この天皇賞では、トライアルの衝撃的強さも加味され圧倒的1番人気(単勝1.1倍)に支持された。2番人気は、日経賞を快勝し万全を期して出走してきたリンカーンであった。
この天皇賞はこの後、海外遠征を控えるディープインパクトにとっては勝つだけでなく、その強さも十分に披露する事が求められていた。
ところがゲートが開くといきなり飛び上がるように出遅れを喫してしまう。ハナ争いは行くと思われたトウカイトリックが行けず、ビッグゴールドとブルートルネードが先行した。 三冠馬ディープインパクトは最後方から一つ番手を上げて後ろから2頭目を追走していた。1週目の下りに入った所でディープインパクトの課題である折り合いに注目が集まった。
だがそんな心配は成長したディープインパクトには関係がなかった。手ごたえ十分でかつ武豊騎手と呼吸はぴったりと合っていた。
向こう正面に差し掛かるコーナーではむしろ外へだし気味に走らせる事が出来る程、スムーズなレースぶりであった。
この辺りでもポジションは後方であった。先頭はここでトウカイトリックに替っていた。人気のリンカーンは前々で競馬を進め5番手あたりまで先行していた。
ディープインパクトが動いたのは向こう正面の半ばからであった。少しずつポジションを上げていく。スタンドからは大歓声が巻き起こった。
ついに抜かれた伝家の宝刀は、その威力を見せ始めたのだ。動き出したら止まらなかった。800メートル標識を過ぎる頃には4番手まで、さらに600メートル地点では既に先頭に立っていた。
過去にここまでの横綱競馬を見たことがないほどの異常な程のまくり早仕掛けであった。
これをしっかり見ながら横山典騎手のリンカーンが仕掛けた。普通の競馬ならおそらくリンカーンが差し切る展開に違いなかった。
しかし4角を過ぎ直線コースに躍り出たディープインパクトは武騎手の肩ムチ応え強烈な末脚を発揮しリンカーンをジワジワと引き離していった。
実質リンカーンも凄い脚を使ってはいたのだが、ディープインパクトの末脚はさらに強烈であった。最後はさすがのリンカーンもその脚が少し鈍り、ディープインパクトは全く衰える事なく ぶっちぎりの4冠達成となった。タイムは、あのマヤノトップガンとサクラローレルの激戦で叩き出された3分14秒4を1秒も上回る3分13秒4という恐るべきレコードタイムが掲示されていた。
レース後の発表によるとこの日ディープインパクトが使った末脚は33秒5であった。とても3200メートルの長距離戦で使える脚ではないというのが正直な話だ。
走る前にも十分に分かっていた事ではあったのだが、間違いなくディープインパクトは日本競馬史上最強の馬であると言って良いと思えるほどのレースだった。
この後はついに世界へ向けての飛翔だがディープインパクトなら海外を相手に十二分に走れるだろうと思う。
父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘアという日本とイギリスとアメリカを股にかける血統も味方するだろうと予想する。
世界で飛ぶディープインパクトを見たいものである。

着順馬番馬名性齢騎手時計3F
17ディープインパクト牡4武豊3.13.433.5
211リンカーン牡6横山典弘3 1/2馬身33.7
31ストラタジェム 牡5ボス5馬身34.3
414アイポッパー牡6福永祐一1/2馬身34.1
56トウカイカムカム牡5幸英明1 1/2馬身34.5
613ファストタテヤマ牡7武幸四郎3/4馬身34.5
72マッキーマックス牡6藤田伸二34.8
84ローゼンクロイツ牡4安藤勝己ハナ35.1
95トウカイトリック牡4芹沢純一35.1
109デルタブルース牡5岩田康誠2 1/2馬身34.6
1115シルクフェイマス牡7柴田善臣1 1/4馬身35.8
1216ナリタセンチュリー牡7田島裕和1/2馬身35.5
138ビッグゴールド牡8和田竜二1 1/2馬身35.7
1410アドマイヤモナーク牡5四位洋文1 3/4馬身35.5
1512ハイフレンドトライ牡6小林淳一2馬身35.9
163チャクラ牡6小牧太36.2
1717ブルートルネード牡5池添謙一大差38.3

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