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第12章 凱旋門賞 〜世界制覇ならず〜


日付レース名場名 コース馬場人気(オッズ)着順騎手斤量タイム3F馬体重タイム差
06.10.01凱旋門賞(G1)仏国 芝24001 (1.1)(3)武豊59.52.26.4---0.1

宝塚記念を制した後、8月半ばにはフランス入りし凱旋門賞へ向け順調に調整されていたディープインパクトが世界最高峰のレース凱旋門賞へ挑戦した。 考えて見れば日本のトップホースがそのピークにこういった遠く離れた地でレースが出来るというのは非常に意義あることであり、ましてや日本競馬史上最強の ディープインパクトが挑戦出来た事が素晴らしい事であったと思う。日本からも凱旋門賞ツアーで5000人のファンがフランスのロンシャン競馬場につめかけたらしく 単勝オッズが1.1倍の断然人気に支持されていた。
 
レース前の下馬評によればディープインパクトの相手となる馬はシロッコとハリケーンランの2頭であり、このレースは3強の争いになると思われていた。 しかし、過去の成績によれば凱旋門賞というレースは3歳馬が優勝する事が多いというデータもあった。これは負担重量差が3.5kgあり、古馬は59.5kgを負担しなければ ならないという事も影響しているといわれている。
レースは事前の予想どおりスローペースとなった。発馬後、好スタートを切ったディープインパクトがそのまま逃げてしまいそうな程のゆったりとした入りとなった。 結局、シックスティーズアイコンがハナへ行き、2番手にシロッコ、その後ろの追走となった。ハリケーンランは馬群の中ほどを進みディープの真後ろをレイルリンクという3歳馬、 最後方にプライドが待機した。凱旋門賞のコースは向こう正面からスタートし500mくらい直線が続き京都の上りから下りに入るような坂が待ち構えている、そしてダラダラと長く下る坂を過ぎると 日本の直線さながら350mもある偽りの直線ことフォルス・ストレートがある。それを過ぎると最後の直線が500m以上もある独特のコース形態をとっている。 よって、坂の下りでいかに押さえていけるかという点とフォルスストレートで馬が勘違いしないように乗る事が大切になってくるのだが、この日のディープインパクトはレースとして初めてこのコースを走った にもかかわらず非常に良い感じで坂を下る事ができた。そして、フォルスストレートで2番手シロッコに並びかけるとそのまま直線コースへ入っていった。 長い直線では残り450m地点で武豊ジョッキーのゴーサインが出るとシロッコらを抜いてトップに立った。これで世界制覇が見えたかにみえたその瞬間。 ディープインパクトをマークし続けていたレイルリンクが軽量の56kgも味方して強襲してきた。馬体が並んでディープが差し返したように見えたがいつもの衝撃的な末脚を見せる事なく抜かされると、後方で脚を 溜めていたパントルセレブル産駒のプライドが物凄い脚でディープインパクトに襲い掛かった。結局、優勝したのはレイルリンク、そして2位にプライドが入り、ディープインパクトは悔しい3着となった。
 
このレース後、武豊騎手は、「ハミもとってくれずいつものギアが使えていなかった」というコメントをしている。よって決して実力をすべて出し切った結果だったかというとやや疑問であったものの、 レースも良い感じに進めることができたという事も事実で調子も良かったのもニュースどおりだったと思う。それでも勝てなかったというのは非常に残念であった。
レース後に池江調教師が「また挑戦したい」というコメントも出しており来年現役の可能性も十分出てきた。来年こそは世界一に輝いて欲しいと思う。
今回の凱旋門賞敗戦がディープインパクトを更に強くし、新たな課題も示してくれるだろうと思う。結果は残念なものとなってしまったが無事に日本へ帰国し再び挑戦する日に向けスタートしていってもらいたいと思う。
※ディープインパクトはレース後に禁止薬物イプラトロピウムが検出され入線順位3着を失格となり、調教師には225万円の罰金が科されました。

着順馬番馬名性齢騎手時計斤量
15レイルリンク牡3パスキエ2.26.356.0
24プライド牝6ルメール58.0
31ディープインパクト牡4武豊1/2馬身59.5
42ハリケーンラン牡4ファロン2 1/2馬身59.5
58ベストネーム牡3ペリエ2馬身56.0
67アイリッシュウェルズ牡3ブフ短首56.0
76シックスティーズアイコン牡3デットーリ4馬身56.0
83シロッコ牡5スミヨン1/2馬身59.5

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