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2006年歴史的海外遠征に思う事

本年10月1日、ディープインパクトがついに世界最高峰のレース「凱旋門賞」に挑戦した。
これまで日本馬はこのレースに 6度挑戦し最高位は1999年のエルコンドルパサーの2着が最高であった。
それ以外の馬は皆2桁着順で勝負にならず今回のディープインパクトにはかなりの期待をかけられていた。
しかし、結果は残念ながらレイルリンク、プライドに次ぐ3着とやや不完全燃焼のレースになってしまったというのが正直な感想ではなかっただろうか。
武豊騎手もレース後、いつもの走りをしていなかったというコメントをしているように、見た目にもいつもの伸びが見られなかったと思う。
とはいえ勝負事は勝った者が強いという原則もあるのでこれ以上は言い訳にしかならないのだが、正直言ってディープインパクトが一番強い馬であることは疑いようはないと思った。
ただ、臨戦過程では一度ロンシャンコースのレースというのに慣れさせておくべきであったとは思った。
特にロンシャンコースは坂を下ってから入るフォルスストレートというその名も「偽りの直線」があり、日本の中山くらいの直線がある。
よって、これは推測だがディープインパクトはここを通った時にいつものスタンド前をゴーサインなしで走っているからもう一周あるのかなと勘違いしていた可能性があったのではないだろうか。
しかも、本当の直線に入った時に騎手が450m地点までは仕掛けずに走らせていたので馬としたらいきなり追い出された感じになりいつものスムーズなギアチェンジができず結果、ディープインパクトのトップギアに気持ちが入っていかなかったとは考えられないだろうか。
これは騎手でもない人間の勝手な思い込みなので聞き流していただきたいが、フォワ賞で一度レースを見せて置く事はこの独特のコース形態を持つロンシャンでは重要だったのかもしれない。
しかし、レース後のコメントで来年の現役続行を示唆する内容の話も出ておりオーナーも前向きのようなのでもう一度挑戦するチャンスがあるかもしれないその時には今回の教訓をいかせるようにしていってもらいたいと思う。
  今年、日本の競馬のNO.1がディープインパクトとして、ではNO.2はというとハーツクライであろう。
そのハーツクライはというと春にドバイのレースを制し、日本馬が世界で通用する事を証明してみせた。
そして夏には凱旋門賞に並ぶ伝統のレース、「キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス」に挑戦しハリケーンランやエレクトロキューショニストと互角に渡りあう事が出来た。
これらの結果より今や海外の一流レースといえども日本のトップホースが順調に出走さえ出来れば十分勝ち負けになるという手ごたえを得る事ができた。
思えば日本競馬はジャパンカップ創設時に「世界に通用する馬づくり」を掲げ世界出航への狼煙を上げた。
しかし、第一回ジャパンカップではホウヨウボーイやモンテプリンスといった日本では大威張りの馬たちが外国から来た馬にレコードでぶっちぎられ上位独占という力の差を見せ付けられる結果となっていた。
しかも勝ち馬はメアジードーツという牝馬で、海の向こうではそれほど凄い評価を得た馬ではなかったという事実。
この結果や第2回、キョウエイプロミスの2着した第3回にしてもいずれも上位を独占されるような状況が続いていた。
その後、カツラギエースが優勝した第4回以降日本馬から優勝馬が何頭も出る事になるのだが、明らかに90年代後半になると日本馬の優勢が強くなっている。
これは海外の一流どころが万全の状態で出走できてないという説も良く聞く話ではあるが明らかに日本馬が強くなってる結果と言ってよいと思う。
さらに私見な話だが、どうもこの近年は調教技術や施設が充実してきたのか日本競走馬の全体の質が向上していると思われる。
よって10年前では上がり3ハロンが35秒フラットで勝つ新馬が好素質馬と思えたものが、最近では33秒台で突っ走る馬も出てくる程である。
これは一重に日本のホースマンたちの努力の賜物だろうと思う。
今回の凱旋門賞では残念ながらディープインパクトは勝てなかったが、ディープインパクトを含めてこれからまだ世界制覇のチャンスは十分にあると思う。2006.10.03

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